
海から未来を育てる。
							——「海藻の力」を信じる仲間たちとともに
						コンビニでおにぎりを手に取ったとき、
「海苔なしおにぎり」が増えていることに
気づいたことはありませんか?
その小さな変化の裏に、実は海の危機が広がっています。
いま、海で起きていること
地球温暖化や環境の変化によって、
世界中の海が急速に変わっています。
							日本でも、魚が減り、海藻が育ちにくい「磯焼け」という現象が進行中。
							その結果、青のりは激減し、黒海苔の価格はここ4年で2倍以上に。
							海藻を食べる文化も、なんと過去30年で半分に減ってしまいました。
							海藻が減ると、魚の住処である藻場もなくなり、海全体の命の循環が止まってしまいます。
							それは、私たちの食卓にも静かに影響しているのです。
							そんな今だからこそ、「海藻」が希望になる
3つの理念
				
			理事長ごあいさつ

海藻は、古くから日本の食文化を支えてきた大切な恵みです。
							しかし近年、磯焼けや温暖化の影響で藻場が失われ、海の環境は深刻な変化を迎えています。
Ocean Forest Project は、料理人、生産者、研究者、企業など
多くのステークホルダーが協働し、海藻を通じて海の再生と食文化の未来を考える取り組みです。
							海藻を「食べる」ことは、海を育み、地球の環境を守り、食材を持続的に得られる循環を生み出す行為でもあります。
							私たちは、この循環を広げ、海と人、自然と食が共に豊かに息づく未来を目指しています。
							海藻から始まる小さな一歩が、やがて地球全体の豊かさへとつながることを信じています。
OFP 理事長村田 吉弘
				
				9月3日、「海藻の可能性を考える」というテーマで、私たちは勉強会を開きました。
						講師は、海藻ブランド Sea Vegetable の代表・友廣祐一さん。
						友廣さんたちは、海藻を育て、「食べること」で海を豊かにする活動をされています。
						彼らの手で育った海藻は、ただの食材ではありません。
						海を再生する、未来への希望そのものです。
						食のプロたちが見た「海藻の未来」
						この日は、京都・大阪を中心に料理人や食の専門家30名以上が集まりました。
						参加したシェフたちは、海藻の新しい可能性に目を輝かせながら、さまざまな提案をしてくれました。
たとえば──
						・海藻と乳製品を組み合わせて「紅茶のような香り」を生み出す
						・赤い海藻を使ったバターをつくる
						・パン食に変化した今の時代に合わせてパンに合う海藻料理を開発する(ご飯に合う海苔の佃煮のイメージ)
						・サーモンの代わりに海藻で彩る一皿をつくる
						どのアイデアも、「日本発の新しい海藻文化」を感じさせるものでした。
海藻の“おいしさ”が教えてくれたこと
						試食会では、「ユミガタオゴノリのカナッペ」「スジ青のりのシュウマイ」など、
						海の香りを感じる料理が並びました。
						「海の香りがして美味しい」「見た目も味も新しい」
						そんな声が次々とあがり、その場で海藻を購入する人も多くいました。
						料理を通して、誰もが感じたのはひとつ。
						海藻は“未来” につながっている。
						「食べる」「使う」ことから始まる。
今回の勉強会を通して、私たちは確信しました。
						海藻は、環境問題を「遠い話」から「自分ごと」に変えてくれる存在です。
						海を育てる人、料理で伝える人、そして日々食卓で食を楽しむ私たち。
						そのすべてがつながることで、海を再び豊かにできるのです。
						「海藻を食べること」が、海を守り、未来を変える一歩になる。
						
					
		
		
		
			
		